タグ : アップル

PRIME NEWS

『PRIME NEWS』 - 政治・経済・国際・環境・社会問題に特化した大型報道番組

メディア紹介No.064 - 『PRIME NEWS

 

スペック
運営者: 株式会社BSフジ(フジ・メディア・ホールディングスの持分法適用会社)
デバイス: TV
形式: 音声, 映像
フィールド: 政治, 経済, 国際, 環境, 社会問題
更新頻度: 毎日(平日20:00-21:55)
アクセス: BSフジのチャンネル

     

紹介文
『PRIME NEWS』は2時間枠の大型報道番組で、今関心の高い一つのトピックをテーマに、専門家・当事者・ゲストなどを招いて議論し掘り下げていきます。 

また過去に番組出演したゲストには、政界であれば総理経験者や各党代表者など、財界であれば森ビル社長や建築家の安藤忠雄氏など、豪華な顔ぶれが揃っています。

多くのニュースを伝えようとする民放報道番組に対して、『PRIME NEWS』はテーマを絞ることで深く視聴者の理解を得ようと努めています。

なお、過去2週刊分のハイライト動画を、番組HPから視聴することができますので、興味をもたれた方は一度ご視聴されてみてはいかがでしょうか。

上記リンクバナーから番組HPへ飛べます。

    

プレビュー

『PRIME NEWS』の来週一週間の放送予定内容は下記の通りです。

     

▽ 8月16日(月) - <情報革命を生き抜く策 カドカワが描く未来像>

米国プラットフォーム企業が席巻するなか、コンテンツ企業としてカドカワが取り組む”クール”革命とは

     

▽ 8月17日(火) - <落選政治家の夏…今、何を考えどんな活動をしているのか?>

先の参院選挙で落選した民主党の簗瀬進氏と共産党の小池晃氏、そして昨年の総選挙で落選した自民党の石原宏高氏を迎え、今後の見通しを問う。

     

▽ 8月18日(水) - <夢を捨てるな! 松本零士が語る、宇宙のロマンと人類の可能性>

人はなぜ宇宙に憧れるのか? 漫画家・松本零士氏とともに、人類の挑戦・その原動力について聞く。

     

▽ 8月19日(木) - <なぜ今【ピーター・F・ドラッカー】が注目されるのか? 知の巨人、経営学の神様が残したマネジメント論を学ぶ

今関心を集めているドラッカーのマネジメント論。ドラッカー研究者の三浦一郎氏と「もしドラ」の著者で作家の岩崎七海氏を迎えて「ドラッカー」を学びとる。

     

▽ 8月20日(金) - <ロックンロールは死なない>

60年代, 70年代の世界的な若者文化の象徴とも言えるロック。団塊の世代の大人たちの心に残るロックの意味をいま一度、考え直す。

     

以上。

iPadは電子書籍市場でトップシェアを取らない

iPadという商品(デバイス)、またApp Storeというプラットフォームは、電子書籍市場の勃興期において一時的な熱狂で大きくシェアを占めることはあっても、長期的にはトップシェアを取ることはないように思います。

 

2010年7月3日号の『週刊東洋経済』では<メディア覇権戦争>と題された特集が組まれており、そのトップニュースにおいてアップル社製品に対する日米の熱狂ぶりが取り上げられています。

ただし、その記事のタイトルは<アイフォーン熱狂の裏で進むアップル”閉鎖”主義>となっています。記事中では、アドビシステムズの動画再生技術「フラッシュ」のアップル社のよる締めだしを例に、アップル社の閉鎖性を指摘しています。

ただ、よく知られているように、アップル社の閉鎖性は今に限ったことではありません。

日本では都市部の若い女性層を中心にスタイリッシュなエンターテイメントツールとして話題を呼んでいるアップル社製品(iPod, iPhone, iPad)ですが、日本の都市部の若い女性層は、そもそもアップルブランドにとってのメインターゲットではありません。

 

アップルのブランドポジショニングは「反体制」という言葉に集約されるものです。

それは言うまでもなくマイクロソフトとの関係性のことを示唆しているのですが、もう一つのポジショニングの柱である「つねに人が中心にある」という「人道主義」もまた、マイクロソフトとのコントラストにおいてブランドポジショニングの確立を強固なものとしています。

そして、こうした「理念」を共有できる相手こそがアップル社にとってのターゲット顧客層なのであり、その明確な「理念」にもとづいてアップル社の製品は設計されています。

スタジオジブリの宮崎駿氏に<妙な手つきでさすっている仕草>と痛烈に批判されたあのインターフェースも、こうした理念のもとに選択されているのです。

また、有名な『金融日記』というブログで、<iPadはとても残念なプロダクト>というエントリーが2010年6月13日付けで上がっていますが、最近iPadを手に入れたという筆者がiPadの機能性を取り上げて批判的な文章を記しています。(こちらはこちらで『金融日記』のポジショニングを踏まえた上であえてこきおろしているのだと思いますが)

大切なことは、iPadにおいて機能性はけっして優先事項ではない、ということです。

ジャーナリストのナオミ・クライン氏が、アップル社はもはや製品を売っているのではない、と否定的に主張しているように、アップル社が売っているのは一つの「理念」であり、「夢」なのです。さらに言うなら、それを売っているというよりも、むしろ「共有」しているのです。

そうした「理念」や「夢」が、アップル社と消費者との間で共有されていることを象徴しているのがiPhoneであり、iPadであり、iPodなのです。

ですからアップル社が閉鎖的であるのは当然ですし、アップル社の基本的な経営戦略はそのような閉鎖的空間をベースとしていると言えるでしょう。

 

本国より遠く離れた日本という国においては、そういったアップル社の「理念」や「夢」といったものは薄れてソフトバンクのマーケティング色が強く出ていますが、アップル製品とは本来そういうものなのです。

 

アップル製品はけっして市場でトップシェアをとることがないのは、「反体制」をブランド戦略の骨子に抱えているアップルにとって、「体制」と化してしまうことはブランドの死を意味するからです。

上記に挙げた『金融日記』との関係において、「あえて」批判されるような位置関係に立ってしまっていること自体に、アップル社が望んでいるブランドポジショニングとソフトバンクのマーケティング戦略とのずれを見てとることができるでしょう。

ただ、これからアップル社は少しずつその閉鎖性を表面化させ、やがては市場において完全に外部から遮断された独立国家を創り上げることになるだろうと思います。

 

以上。