定本 物語消費論

定本 物語消費論 (角川文庫) 定本 物語消費論 (角川文庫)

大塚 英志 by G-Tools角川書店 2001-10

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『定本物語消費論』は大塚英志氏の著作で、’89年に刊行された同氏の『物語消費論』を加筆・訂正し、「補」を新たに加えたものです。

大塚氏は当時子どもたちの間で人気だった「ビックリマンチョコレート」なる商品に着目し、その消費行動を支えている背景へと考察の目を向けます。それは、個々の商品ではなく、それらの商品群を通して現れる一つの「世界観」が消費されている、というものでした。

そして、そうした「世界観」は送り手によって一方的に構築され与えられるものではなく、商品一つ一つに付されたシールに刻印されている情報の断片をもって、消費者自身の手で創り上げられていたのです。

フランスの社会学者ボードリヤールを引用しつつ、また柳田民俗学における近代以前の日本を対象とした物語論を紹介しつつ、大塚氏は現代消費社会の置かれた状況を「物語消費」という概念を用いて説明しようと試みています。

この本によって示されている大塚氏の消費社会論やポストモダン論、サブカルチャー論は、たとえば東浩紀のような後の研究者へと連なっていきますが、今から20年前に記されたこの『物語消費論』は、今でも有効な一つの参考文献として必読でしょう。

ちなみに、大塚氏は本書において、すでに現在のワンピース・ブームを具体的に予見されています。

献本サービスサイトの「Reviewplus」

            

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